変数
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変数は、AliceScriptにおける主要な概念の一つです。変数は、任意の場所で宣言定義でき、その値を取り出したり代入することができます。
この記事では、多くの変数に共通する事項を説明した後、それぞれの型の特徴について説明します。
変数は、すべて基となるvariable
から派生しています。これは、すべての変数に共通した操作セットを提供します。
AliceScriptの変数は、文字またはアンダースコアから始まり、任意の数の文字、数字、記号が続きます。予約語を使用することはできません。次の例では、a
という変数に123
を代入し定義します。その後で、その変数の値をPrint関数を使って出力します。
var a = 123; print(a);
通常、変数に代入されるのは常にその値です。つまり、ある変数に式の値を代入するとその値への参照が代入されます。 通常、変数を定義する際は次の形で宣言します。
var (修飾子) 名前 = 値;
ローカル変数とスコープ[編集]
変数はその有効な範囲内で、一意な名前である必要があります。この範囲をその変数のスコープと呼びます。スコープの範囲内では、同じ名前の変数を定義することはできませんし、反対にスコープの外に出ると、その範囲内で定義した変数は使用できません。 AliceScriptでいうところのスコープの範囲は、原則としてそのコードのブロック内です。コードのブロックは、およそそのコードの波括弧の中を指します。次の例を参照してください。
function Func() { var a = 123; } Func(); print(a);//例外発生
上記の例ではFuncを呼び出すことで、ローカル変数a
が定義されていますがそのスコープの範囲外での呼び出しのため、関数外で変数a
を使用することはできません。また、インクルードしたファイルに対してもスコープが適用されます。このため、異なるスクリプトファイル間でローカル変数を共有することはできません。
グローバル変数[編集]
ローカル変数と反対の性質を持つものとして、グローバル変数があります。これは、スコープ内外のどこでも定義でき、定義されたスコープ外でもその変数を使用できます。グローバル変数はスクリプトではなくインタプリタに直接登録されます。その変数をグローバル変数として宣言定義するにはglobal
キーワードを使用します。
function Func() { var global a = 123; } Func(); print(a);//出力:123
上記の例ではFuncを呼び出すことで、グローバル変数a
が定義されているため、Funcの呼び出し後には、そのインタプリタで実行されるすべてのコードでグローバル変数a
が使用できます。
定数[編集]
定数は、変数とは異なり、一度宣言すると再度代入したり値を変更することができません。これは、プログラム上で変更されたくない値(トークンなど)を定義する際に役立ちます。定数にもスコープが存在し、ローカル定数とグローバル定数があります。定数を定義するにはvar
キーワードの代わりにconst
キーワードを使用します。
const KEY = “ABCD”; print(KEY);//出力例:ABCD KEY = “EFGH”;//例外発生
型[編集]
AliceScriptのすべての変数および定数は、値に評価されるすべての式と同じように、型を持ちます。インタプリタはコード内で実行されるすべての演算が型安全になるようにします。例えばnumber
型の変数には、その値を加算したり減算したりする算術演算が許可されます。しかし、bool
型にはその種類の演算は許可されません。次に、特定の型の規定値を使用して変数を初期化する例を示します。
var v = type.Activate();
型には次の種類があります。
variable型[編集]
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variable
型は、すべての変数の値を表します。variable
型は等値演算子をサポートします。この型から文字列型にのみ暗黙的な変換をサポートします。variable
型のメソッドは次の通りです。
- variable.Dispose
- variable.Equals
- variable.Clone
- variable.DeepClone
- variable.ToString
- variable.Properties
- variable.Type
- variable.Convert
number型[編集]
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数値型は実数を表します。数値型は算術、比較、等値演算子をサポートしています。
AliceScriptの数値型の表現できるおおよその範囲は、±5.0 × 10−324 - ±1.7 × 10308(-15~17桁)で、サイズは8バイトです。
数値型の規定値はゼロ0
です。また、数値型で非数、正方向の無限、負方向の無限を表す定数がそれぞれ、NaN
、PositiveInfinity
、NegativeInfinity
として定義されています。
数値型への暗黙的な変換は存在しません。型変換演算子を使用するかConvert
メソッドを使って、文字列型、bool
型、bytes
型からの明示的な変換がサポートされています。また、数値型専用のメソッドは存在しません。この型の型指定修飾子はnumber
です。
AliceScriptの数値型では小数点以下の計算が予想通りにいかない場合があります。数値型の計算誤差の記事を参照してください。
bool型[編集]
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bool
型は、ブール値の論理数を表します。bool
型は論理、比較、等値演算子をサポートしています。
bool
型の有効な値はtrue
かfalse
のいずれかです。
それぞれの値を表す定数がそれぞれ、true
、false
として定義されています。
bool
型への暗黙的な変換は存在しません。特に、WSOFTScriptとは違い数値型の代わりに値を使用することはできません。また、文字列型、数値型、bytes
型からの明示的変換がサポートされます。bool
型専用のメソッドは存在しません。この型の型指定修飾子はbool
です。
bytes型[編集]
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bytes
型は、バイナリデータ配列を表します。bytes
型は比較、等値演算子をサポートしています。
bytes
型の規定値はnull
です。この型はnull
をとり得ます。この型の型指定修飾子はbytes
です。
bytes
型への暗黙的な変換は存在しません。また、文字列型、数値型、bool
型からの明示的変換がサポートされます。bytes
型専用のメソッドは存在しません。
none型[編集]
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none
型の有効な値は唯一null
です。この型はnull
をとります。また、null
型は比較演算子のみをサポートします。
null
の値を表す定数がnull
として定義されています。
null
型への暗黙的な変換および明示的な変換はサポートされていません。
string型[編集]
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文字列型は、テキストを一連のUTF-16コード単位として表現します。文字列型は結合、比較、等値演算子をサポートしています。
文字列型の規定値は空の文字列””
です。また、この型の型指定修飾子はstring
です。
すべてのAliceScriptに組み込まれている型はすべて文字列型への暗黙的な変換をサポートしています。文字列型に限って、明示的な変換と明示的な変換は同じ動作になります。文字列型のメソッドは次のものがあります。
- string.Trim
- string.TrimStart
- string.TrimEnd
- stirng.StartsWith
- string.EndsWith
- string.PadLeft
- string.PadRight
- string.Normalize
- string.CompareTo
- string.IsNormalized
- string.IndexOf
- string.LastIndexOf
- string.Contains
- string.Replace
- string.Split
- string.ToLower
- string.ToUpper
- string.EmptyOrWhiteSpaces
- string.Format
- string.Length
- string.Count
array型[編集]
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配列型は、インデックスを使用してアクセスできる変数のリストを表します。配列型は、結合、比較、等値演算子をサポートしています。
配列型の規定値は空の配列[]
です。この型はnull
をとり得ます。この型の型指定修飾子はarray
です。
配列型は必ずしも要素を含む必要も、同一の型である必要もありません。配列型への暗黙的な変換はサポートされていません。 明示的な変換を行うとき、その値を唯一の要素とする配列型に変換されます。配列型のメソッドには次のものがあります。
- array.Add
- array.AddRange
- array.Remove
- array.RemoveAt
- array.Insert
- array.RemoveRange
- array.IndexOf
- array.Contains
- array.Sort
- array.Reverse
- array.First
- array.Last
- array.Flatten
- array.Merge
- array.Foreach
- array.Length
- array.Count
delegate型[編集]
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デリゲート型は、匿名関数のように一連のステートメントのまとまりを表します。デリゲート型は結合、比較、等値演算子をサポートしています。
デリゲート型の規定値は空のステートメント{}
です。この型はnull
をとり得ます。デリゲート型への暗黙的な変換と明示的な変換の両方はサポートされていません。この型の型指定修飾子はdelegate
です。
デリゲート型は、配列のように複数の要素を持つことができます。しかし、デリゲート型にはデリゲート型以外の要素を含めることはできません。 デリゲートについての詳しい説明はデリゲートの記事を参照してください。デリゲート型のメソッドには次のものがあります。
type型[編集]
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type
型は、変数の型を表します。type
型は比較、等値演算子をサポートしています。type
型の規定値は、type.None
です。type
型への暗黙的な変換はサポートされていませんが、文字列型からの明示的な変換はサポートされます。この型の型指定修飾子はtype
です。type
型のメソッドには次のものがあります。